こちらのページは、ホコリによるストーブへの影響と少しの雑学を記載しました。
トラブルの際、何かのヒントになればと考えています。
どうぞご覧下さい
ストーブは給排気の方法の違いで円筒ストーブとFFストーブの2種類に分類されます。
①円筒ストーブ(煙突が付いているタイプ)
燃焼に必要な空気は室内の空気を使用、燃焼した排気ガスは送風機と煙突の吸込む力を利用し屋外に排出させる。(燃焼に必要な空気は室内の空気を使う)
②FFストーブ(壁から排気筒が出ているタイプ)
燃焼に必要な空気は給気ホース(ジャバラホース)で屋外から取入れ、燃焼した排気ガスは送風機で屋外に排出する。(燃焼に必要な空気は屋外の空気を使う)
*ストーブがホコリの影響を受けやすい環境とは?
NO1、 ストーブの左右、後ろが囲まれている設置
NO2、 ストーブの近くで洗濯物をよく干す(特にタオル系)。
NO3、動物と生活をしている。
NO4、絨毯を敷いている
以上の環境下はホコリがフィルターに詰まりやすい傾向があります。定期的に確認し、ホコリが付いているようであれば清掃が必要です。
・清掃方法は取扱い説明書に記載されています。
・説明書が無い場合、使用メーカーのサイトからダウンロード出来る場合がありますので、メーカー名と型式で検索するか、または当社へお問合せ下さい。
ストーブは燃えていれば正常と思われがちですが、2年、3年と使っているうちに機器は大なり小なりのダメージを受けて往きます。ホコリの蓄積、燃焼熱による材質劣化やスス詰まりなどが不具合を誘発し、最終的に異常燃焼を引き起こす原因にもなります。
分解整備の必要性
上記に記載したように、機器のダメージは、使えば使うほど蓄積されていきます。
機能を回復させ、機器をリセットするためにも定期的な分解整備をお勧めしています。
料金含めご質問等があればお気軽にお問合せ下さい。
家電製品の中で、目に見えずそこら中に存在する空気を、一つの供給源とし機能している機器は、ストーブやボイラーなどの燃焼機器だけです。
だから使用環境で影響を受け、故障の原因となる事が多いのです。(*空気は「燃焼の3条件」の一つです。詳しくは下記に記載していますので参照下さい)
症状と原因 (図1)
(ホコリが原因で、特に多いトラブルを記載しましたが、他の原因で同状況もありますので参考程度に見て下さい。)
*修理代の目安を記載していますのでストーブの修理代を参照下さい
上表(図1)の「症状」を見ると、ホコリ(ゴミ、汚れ)のトラブルは円筒ストーブの場合、燃焼系に支障を来す事が多く、FFストーブは風量不足や本体の冷却機能に支障を来す事が多いです。
ホコリの除去/清掃は、一部の機種を除き、背面板(後ろ側)に付いているのが一般的です。
ハガキサイズのフィルターが付いていたり、手を伸ばせば対流ファンのアミがあったりと製造側も掃除可能なヵ所は分かり易く設置していますので、一度確認してみて下さい。故障原因を一つ取り除く事で機器の負担が少なくなります。
清掃ヵ所の見つけ方と清掃方法 ストーブの後ろを見た時、アミ 又はプラスティックのフィルターがついています。 そこが清掃する所です。アミの清掃ももちろんですが、その奥にモーターの羽根がありますので、そちらも歯ブラシでホコリを掻き出しながら掃除機で吸い取って下さい。詳細は説明書を参照下さい。 (手鏡があれば、上からでも覗き込みながら作業が出来ます) |
例1 温風ストーブの対流ファン(後ろのファン)の清掃 | |
ブラシでホコリを取りながら、掃除機で吸い取ります。 | |
下図:ホコリを吸い取った後です、黒いアミ目がはっきり見えます。 | |
清掃方法は、説明書に記載されている場合があります。一度ご確認をお願いします。 | |
・使わなくなったハブラシなどのブラシ系 (今回は、100均の衣類ブラシ使用) ・掃除機 ・ぞうきん(最後に、ファンガード・フィルターなどを拭き取りに使用) 必要な工具 ・プラスドライバー (機種によりますが、フィルターの固定ねじを外すのに使用) *実施するにあたり下記2点を確認下さい。 ①コンセントが抜けてる事! ②灯油コックが閉まっている事! 以上を必ず守って下さい。 |
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【注意】 *上記の清掃作業は、自己責任となります。作業等に於いて不明な点や不安を抱く場合、自身で行わず、専門の業者に依頼して下さい。 清掃は、彩基サービスでも対応しておりますので、お気軽にお問合せ下さい。 専門の技術士(技術管理士資格者)が修理対応します。 |
お客様の中には、ホコリの侵入を防ぐ為と称し、使用しなくなった時期に自作と思われる布袋をストーブに被せているのを時々見かけます。しかし、これが あながち間違いではなさそうなのです。
「使ってないんだから関係ないだろう!」と思われるかもしれませんが、整備や修理をしていると、何もしていないストーブより袋を掛けているストーブの方が、汚れが少ない印象があります。
さまざまな使用環境の中 すべてに該当するとは思いませんが、ホコリを防ぐ一対策としては、有効な方法のように思われます。
燃焼機器全体で言える事は、ホコリやススなどの汚れは、機器に支障をきたす事が多く、それは放置する事で次の故障を誘発し、大きなトラブルへとなります。
燃焼機器の修理は専門知識を必要とするケースがほとんどですが、ホコリの除去に関しては、「特定ヵ所」と条件は付きますが案外容易に出来るものです。また、説明書にも方法が記載されている場合もあり、個人でも可能かと思われます。
故障原因を一つ取り除く事で機器の負担が少なくなります。
毎月行う事は困難でも、年に1度、シーズンの使い始めには点検し清掃をしてみてはいかがでしょうか。
燃焼の三条件について 燃焼するにはある3つの条件が揃わないと火は燃えません。 その条件とは、以下の3つです。 |
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①燃える物がある事(紙、木材、石油などの可燃物) ②空気(酸素)が存在する事 ③点火源がある事(マッチ、ライター、赤熱コイルなど) |
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(上記の3要素に「燃焼の連鎖反応」を加え、燃焼の4要素とする場合もあります。) |
【事例】
天ぷら油の火災の実例が時々テレビで取り上げられ、初期消火の方法として濡れタオルで覆ったり、ナベ蓋をし炎を消火させる映像を見る事があります。
三条件の揃っている燃焼状態から条件の一つである空気を遮断し消火させる方法です
これは三つの条件で燃えるなら、三つの条件が揃わなければ火は燃えないと言う逆の発想からの消火方法です。
つまり。燃える為の3つの要素は、消火する為の3要素でもあると言う事になります。
消火方法の一例として、下の画像を参照下さい。(福岡市消防局HPより)
注意
映像は燃焼の3要素の遮断についての参考映像として見て下さい。
初期火災の場合、住宅用強化液消火器が、安全で確実な初期消火方法です。住宅には住宅用強化液消火器を設置しましょう。